巨大な像

巨大な像 Lesson 1
大なバビロンは豊かで繁栄していたにもかかわらず、ネブカデネザル王は王宮のベッドで寝つけずにいました。この黄金時代は後どれほど続くのだろうか、自分が死んだらこの強大な帝国はどうなるのだろうか、と思いを巡らしていたのです。

数々の気になる問題を考えながら、偉大な君主は眠りに落ちていきました。その夜、さまざまな鉱物でできた塔のような男の映像が、今までに見たこともない彩りで頭に鮮明に浮かんだのです。刺繍された布団をはねのけると、王はベッドから飛び起きて、護衛兵に向かって叫びました。「すべての占い師と祈祷師を、今すぐ呼び集めよ。わたしはこの夢の意味を知らなければならない!」

賢者たちは叩き起こされ、当惑している君主の前に集められました。「王は彼らにむかって、『わたしは夢を見たが、その夢を知ろうと心に思い悩んでいる』と言った。」(ダニエル 2:3)すると、いんちきな預言者の1人が、うぬぼれながらこう言いました。「王よ、とこしえに生きながらえられますように。どうぞしもべらにその夢をお話しください。わたしたちはその解き明かしを申しあげましょう。」((ダニエル 2:4) しかし、夢にはありがちなように、ネブカデネザル王の頭の中で、夢の細かい部分はすでにあいまいになっていたのです。

この賢者たちは、神に通じていると自称していましたが、王は彼らの能力を疑い始めていました。ですから、それを試すには絶好の機会でした。「あなたがたがもしその夢と、その解き明かしを、わたしに示さないならば、あなたがたの身は切り裂かれ、あなたがたの家は滅ぼされる。 しかし、その夢とその解き明かしとを示すならば、贈り物と報酬と大いなる栄誉とを、わたしから受けるだろう。」と、王は助言者たちに言いました。

占い師や祈祷師たちは、まずその夢を聞かなければ王の夢を解釈できないことを認めるしかありませんでした。そんな詐欺師たちに激怒した王は、バビロンの賢者を集めて皆殺しにするよう命令したのです。しかし主は、この巨大な像の夢を解き明かすことのできる人物を、バビロンの中にただ1人持っておられました。
1. なぜ神はバビロンの王にこの夢をお見せになったのですか?

1. なぜ神はバビロンの王にこの夢をお見せになったのですか?


ダニエル書 2:28. しかし__をあらわすひとりの神が天におられます。彼は後の日に起るべき事を、ネブカデネザル王に知らされたのです。

答え:  ____________________

注:

  さまざまな鉱物でできた像の夢によって、神はご自分の民に直接かかわる帝国の興亡のあらましを、将来全体にわたって述べられました。

2. 王の助言者たちが夢を言い当て、解釈できなかったとき、ネブカデネザルはどんなことを命じましたか。

2. 王の助言者たちが夢を言い当て、解釈できなかったとき、ネブカデネザルはどんなことを命じましたか。


ダニエル書 2:12. バビロンの知者を______と命じた。

答え:  ____________________

注:

  バビロンの占い師や祈祷師たちは超自然の能力を持っていると言っていましたが、夢を言い当てられなかったことで、無力な詐欺師であることが明らかになりました。もし王がその夢を思い出したなら、でたらめな解釈をでっち上げたでしょう。怒りのためネブカデネザルは、その場にいなかった者も含めて、すべての賢者を滅ぼすよう命じました。王に呼ばれていなかった者の中には、とらわれの身で、神を恐れるダニエルという人もいたのですが、彼はネブカデネザルに仕えるため、訓練を受けたばかりでした。

3. 処刑の命令を聞いたとき、ダニエルは王に何を求め、友だちに何を話しましたか?

3. 処刑の命令を聞いたとき、ダニエルは王に何を求め、友だちに何を話しましたか?


ダニエル書 2:16. ダニエルは王のところへはいっていって、その解き明かしを示すために、______を与えられるよう王に願った。 ダニエル書  2:17,18 それからダニエルは家に帰り、同僚のハナニヤ、ミシャエルおよびアザリヤにこの事を告げ知らせ、共にこの秘密について天の神のあわれみを請い、ダニエルとその同僚とが、他のバビロンの知者と共に滅ぼされることのないように求めた。

答え:  ____________________

注:

  ダニエルはネブカデネザルに少しの時間をくれるように頼み、夢とその意味を言い当てることを約束しました。夢の解き明かしを望んだ王は、ダニエルの願いを受け入れました。そしてダニエルと友人たちは、王の夢を明かすことのできる唯一の方にお願いしました。彼らは天の神に祈ったのです。

4. 主が夢を明かされたとき、ダニエルはだれを賛美し、ほめたたえましたか?

4. 主が夢を明かされたとき、ダニエルはだれを賛美し、ほめたたえましたか?


ダニエル書 2:23, 28. わが先祖たちのよ……わたしはあなたに感謝し、あなたをさんびします……秘密をあらわすひとりの_が天におられます。

答え:  ____________________

注:

  帝国の興亡は人の意志によって起こるように見えても、ダニエルの祈りからわかるように、神の介入によって起こります。何事も神が知られ、許されるのでなければ起こりません。時には、なぜこんなことが今の世の中で起こっているのかと思うこともありますが、それでも神が主権者であられることを知ることによって慰めがもたらされます。ダニエルだけが王に夢を解き明かすことができたにもかかわらず、ダニエルはその夢を明かされた方、天の神を、はっきりとほめたたえました。

5. ダニエルは、王が夢の中で2つのどんな物を見たと言いましたか?

5. ダニエルは、王が夢の中で2つのどんな物を見たと言いましたか?


ダニエル書 2:31. 王よ、あなたは一つの大いなる_が、あなたの前に立っているのを見られました。 ダニエル書 2:34 あなたが見ておられたとき、一つのが人手によらずに切り出され……た。

答え:  ____________________

注:

  王が見た最初の物は大きな像で、次のような鉱物でできていました。

1.金の頭

2.銀の胸と腕

3.青銅の腹と腿

4.鉄のすね

5.鉄と陶土の足

次に王は、人手に寄らずに切り出された石を見ました。その時点で、王は王座の端に身を乗り出し、魅了されていたに違いありません。

ダニエルは、神が示されたとおりにその夢を伝えました。そこで王は、夢の意味が何であろうかと待ち構えました。

主が示されたとおりダニエルが解釈を説明したように、わたしたちも主が示されたとおりに解釈するべきです。聖書の預言を解釈するには、聖書そのものによって説明するのが一番安全な方法なのです。

6. 金の頭は何を象徴していますか?

6. 金の頭は何を象徴していますか?


ダニエル書 2:38. あなたはあの金の_です。

答え:  ____________________

注:

  王は国の頭とみなされていました。それゆえ、この預言の最初の帝国バビロンをネブカデネザルが代表したのです。古代の最強の帝国の1つとして、西暦前612年から前539年まで世界を支配した新バビロニアは、金の頭と表現されるのにふさわしい国でした。この預言がダニエルの時代から始まっていることに注意してください。

7. バビロニア帝国は永遠に続きますか?

7. バビロニア帝国は永遠に続きますか?


ダニエル書 2:39. あなたの後にあなたに劣る__の国が起ります。

答え:  ____________________

注:

  バビロンの覇権は永遠には続きません。バビロンに劣る王国が、次々に世を支配するのです。銀が金より劣るように、バビロンの次の王国は、より少ない栄誉を享受しました。クロスに率いられたメド・ペルシャ帝国は、西暦前539年にバビロンを滅ぼしました。メデア人とペルシア人は、西暦前539年から前331年まで世界を治めましたが、その間、あらゆる税金は銀で支払われなければなりませんでした。

8. メド・ペルシアの次の王国を表す金属は何ですか?

8. メド・ペルシアの次の王国を表す金属は何ですか?


ダニエル書 2:39. また第三に__の国が起って、全世界を治めるようになります。

答え:  ____________________

注:

  青銅の国ギリシヤは、西暦前331年にアルベラの戦いでアレキサンダー大王がメデア人とペルシャ人に勝ったときに天下を取り、ギリシヤの勢力は西暦前168年頃まで続きました。ギリシヤの兵士たちは青銅の鎧をつけていたので、「真ちゅうに身を固めた」兵士と呼ばれていました。像の一部として描写されている鉱物は、下に行くほど価値が低くなっていきますが、強度は高くなっていくことに注意してください。

9. 第四の王国を表す金属は何ですか?

9. 第四の王国を表す金属は何ですか?


ダニエル書 2:40. 第四の国は_のように強いでしょう。

答え:  ____________________

注:

  鉄の君主国ローマは、西暦前168年にギリシヤを破り、オストロゴス(東ゴート族)によって西暦476年に占領されるまで、世界の覇権を享受しました。ローマはイエス・キリストがお生まれになった当時、世界を支配していた国です。ダニエルが1000年間の世界歴史を極めて正確に予想していることに注意してください。これら4つの世界帝国、バビロン、メド・ペルシャ、ギリシヤ、そしてローマの興亡は、聖書にはっきりと預言され、歴史がそれを証明しています。

10. ローマ帝国が滅亡した後、どんなことが起きましたか?

10. ローマ帝国が滅亡した後、どんなことが起きましたか?


ダニエル書 2:41, 42. あなたはその足と足の指を見られましたが、その一部は陶器師の粘土、一部は鉄であったので、それは__した国をさします……その足の指の一部は鉄、一部は粘土であったように、その国は一部は強く、一部はもろいでしょう。

答え:  ____________________

注:

  ローマ帝国が崩壊し始めた西暦476年には、他の世界的勢力がローマを支配したのではありません。その代わり、ダニエルが預言したように、いくつかの未開人の部族がローマ帝国を征服し、分け合ったのです。そのうちの10部族が、現代のヨーロッパのもととなりました。それは、オストロゴス族、ビジゴス(西ゴート)族、フランク族、バンダル族、アラマン族、スエビ族、アングロ・サクソン族、ヘルール族、ロンバルド族、そしてブルグント族でした。このうち、7つの部族が今でもヨーロッパに残っています。たとえば、アングロ・サクソン人はイギリス人に、フランク人はフランス人に、アラマン人はドイツ人に、そしてロンバルド人はイタリア人になりました。

11. この10王国は1つになることがありますか?

11. この10王国は1つになることがありますか?


ダニエル書 2:43. あなたが鉄と粘土との混じったのを見られたように、それらは婚姻によって、互に混ざるでしょう。しかし鉄と粘土とは相混じらないように、かれとこれと__することはありません

答え:  ____________________

注:

  婚姻、同盟、条約によって、人はヨーロッパ大陸を1つにしようと試みましたが、できませんでした。歴史を通じて、シャルルマーニュ、ナポレオン、皇帝ヴィルヘルム、ムッソリーニ、そしてヒトラーなどの指導者が、新しいヨーロッパ帝国を築くために戦いました。しかしこの聖書の言葉は、そのうちのだれ1人として世界の支配者にならせませんでした。ヨハネの黙示録13章には、世界宗教を確立しようとする別の試みがあると記されていますが、ダニエルの預言は、この地球の歴史が続く限り、地上の国々は政治的に分裂したままであるとはっきり述べています。

12. だれが最後の王国を興すのですか?

12. だれが最後の王国を興すのですか?


ダニエル書 2:44. それらの王たちの世に、_のは一つの国を立てられます。これはいつまでも滅びることがなく……永遠に至るのです。

答え:  ____________________

注:

  次の偉大な世界的王国は、マタイ 25:31-34に描かれている天の王国です。

13. 石は他の王国に対してどんなことをしましたか?

13. 石は他の王国に対してどんなことをしましたか?


ダニエル書 2:34, 35. 一つの石が人手によらずに切り出されて、その像の鉄と粘土との足を__、これを砕きました。ところがその像を撃った石は、大きなとなって全地に満ちました。

答え:  ____________________

注:

  人手によらずに切り出された石は、神の王国を表しています。これは世の王国の集まりではなく、それに取って代わるものです(黙示録 21:1)。聖書は、イエスキリストがこの世に戻られるとき、世の王国をすべて打ち壊し、永遠の王国を建てることを宣言しています(ダニエル 2:44)。なんとうれしいニュースではありませんか! イエスキリストが帰ってこられるのです! 歴史はすべて、神の子が威厳を持って、永遠の義の王国をもたらすために戻ってこられるクライマックスに向かって動いています。ネブカデネザル王は、エルサレムを包囲し、神殿を略奪したときに、真の神を負かしたと思ったかもしれませんが(ダニエル 1:1、2)、すぐに、神がすべてを支配されることを知らされました。人間のすることは神の支配の下にあり、最後には神がその紛争に終止符を打たれるのです。バビロン、メド・ペルシャ、ギリシヤ、ローマ、そしてローマ帝国から分かれた10の部族は、神の権威を侵害し、神の民を滅ぼそうとしたかもしれませんが、この世のあらゆる王国は、キリストが帰られることによって最終的に粉砕されてしまいます。感謝すべきことに、神はこの大争闘に勝利なさるのです!

14. ダニエルの明快な解釈を聞いた後、ネブカデネザルは神について何と言いましたか?

14. ダニエルの明快な解釈を聞いた後、ネブカデネザルは神について何と言いましたか?


ダニエル書 2:47. そして王はダニエルに答えて言った、「あなたがこの秘密をあらわすことができたのを見ると、まことに、あなたがたの神は神々の_、王たちの主であって、秘密をあらわされるかただ」。

答え:  ____________________

注:

  神がこの世の出来事を完全に支配しておられることを理解したので、ネブカデネザルでさえ、ダニエルの仕える神がバビロンのあらゆる異教の神々よりも勝っていることを早々に認めました。そして、状況はあっという間に変わりました。ダニエルと友人たちは神に忠実であったため、バビロンの捕虜の身から王国で飛び抜けた指導者の地位に上げられたのです(ダニエル 2:48、49)。神はいつでも、神を重んじる者たちを重んじてくださいます(サムエル記上 2:30)。

15. 神がこの世の出来事をすべて支配しておられることを学んだ今、あなたの人生も神に支配していただきたいという気持ちがありますか?

15. 神がこの世の出来事をすべて支配しておられることを学んだ今、あなたの人生も神に支配していただきたいという気持ちがありますか?


答え

答え:  ____________________


Supplemental Study

金=バビロン

金の頭は、西暦前612年から 西暦前539年まで世界的勢力であったバビロンを象徴しています。

銀=メド・ペルシャ

銀の胸と腕は、西暦前539年 から西暦前331年まで世界帝国であったメド・ペルシャを象徴しています。

青銅=ギリシヤ

青銅の腿は、西暦前331年か ら西暦前168年まで世界を征服したギリシヤを象徴しています。

鉄=ローマ

鉄のすねは、西暦前168年か ら西暦476年まで世界的覇権を享受したローマを象徴しています。

鉄と陶土=分裂した帝国

一部が鉄、一部が陶土の足は、まとまらない分裂した帝国を表しています。西暦476年以来、1つの勢力が世界を支配したこ とはなく、この分裂はキリストが戻られるまで続きます。